距離は遠とし。
「サボろ?」
もう1度言う。
「ミミにしてはめずらしいな」
「なんか今日は学校に行く気がないの」
これも嘘。
今日はずっと前から学校を行かないことを決めていた。
ごめんね、ツキ。
あたしは今からどれだけツキに嘘をつくんだろう。
「サボるか」
「うんっ、ねぇ遊園地に行こう?」
「遊園地?」
「うんっ」
「遊園地ってクローバー?」
「うん」
「あそこショボくないか?」
「そう?あたしは好きだな」
あそこは、あたしとツキの思い出の場所だから・・・。
だから今日行きたい。
「ツキ行こう?」
「しゃーねーか」
ツキはそう言うと、私服に着替えてくると立ち上がり、隣りにある家に帰って行った。
あたしはツキの背中をみつめる。
「ねぇ・・・ツキ。
あたしが今日死ぬって言ったらどうする?」
ツキはあたしの声には気づかなかった。