距離は遠とし。
「あ―!楽しかった♪」
手を挙げてミミは笑った。
もう時間は夕方になっていた。
「帰るか?」
「まだ1つ残ってるよ」
ミミは観覧車を指指した。
「行くか?」
「うん」
観覧車は運よく人が少なく、すぐに乗れた。
だんだん高く上がっていく。
「ツキと出会って成長してもう17年か・・・」
いきなりミミは外を見つめて言った。
「いきなりなんだよ・・・」
「別に。ただそう思っただけ」
ミミは俺を見て笑う。
「でもそう考えたら長いな」
17年・・・俺とミミは一緒にいた。
親より一緒にいる時間が長いんじゃないかと思えるぐらい一緒に時を過ごしていた。
「だよね。・・・あたし、ツキと一緒にいれて嬉しいよ」
ミミは笑う。
なぁ、ミミ・・・。
「なにか隠してる?」
「え?」
「お前なにか俺に隠し事してるだろ」
17年だぞ?17年お前の隣りにいるんだぞ?
お前のことなんてお見通しなんだよ・・・。