【花集】線香花火に叶わない願いを

でもね…やっぱり普通の恋人のようにデートがしたい。

人の目を気にせず町を歩きたい。

だから…最後に彼にお願いしたんだ…。


いつの間にか、空が白み出して全然、寝れないまま朝を迎えようとしてる。


少しでも寝なきゃ。
せっかくのデートにクマを作って行くのはちょっと頂けない。

最後なんだから…。

そう思うと胸が痛んだけど、少しでも寝ようと目をキツく閉じた――。



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