噂話症候群 【 例えばこんな出来事 】

訳がわからず質問をする『千佳ちゃん』に『蛍ちゃん』は静かに語り始めたのでございます



「 千佳ちゃん、この人の事…忘れちゃったの？…やだなぁ、あの日千佳ちゃんがクラスの皆に言ったんだよ！『ピンク叔母さん』って呼ぼうって…」



「えっ！？待って何の事だかわかんないよ！蛍ちゃん、お願いだからちゃんと説明して！」



「ハァ…本当に忘れてるみたいね、最低な女！…千佳ちゃん、ここに来る途中に唄を唄ってたじゃない！それにこの場所に来るまでずっとこの人の話をしていたでしょ！？」



「 えぇっ！？……この人の話…？」


驚いた『千佳ちゃん』は老婆の顔を見ました

よく見ると確かに髪は白髪で抜け落ちシワも目立ちますが､老婆とも言えず４０代後半にも見えました



「まさか…！？…この人が…し、志保子さん…！？」



「フフフ…ハハハハ！そうよ！このピンクの服を着て白髪頭の叔母さんが、さっきまでずっと千佳ちゃんがべらべらと話していた志保子さんだよ」