噂話症候群 【 例えばこんな出来事 】
――そうだった


確かそんな話があった

あたしはクラスの子達と一緒に面白半分で夕闇通りに噂の叔母さんを見に行ったんだ


それで一緒に行った皆で『ピンク叔母さん』って言ってからかったりして


その中の一人が、叔母さんの持っていた人形を壊したりした


それから…どうしたっけ…?


……唄?……そうだ!あの唄は一緒に見に行った皆で作った


「……あ…あたし……蛍ちゃん……あたし……」



「やっと、思い出したみたいね!でもね…まだよ!……千佳ちゃん、大事な事はここからなのよ!」



「 えっ? 」



「千佳ちゃんの話をずっと聞いていて確信したわ!…千佳ちゃんの叔母さんはリオさん本人でしょ?」



「ええっ!?そんな訳ないじゃん!?…だってあたしの叔母さんは志保子さんとリオさんと一緒に働いてたって言ってたんだよ!?絶対に別人だよ!」



「じゃ、叔母さんの名前は?千佳ちゃんは、叔母さんと仲良しだったよね?携帯に一緒に撮った写メとかないの?」



「……あるよ……」



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