噂話症候群 【 例えばこんな出来事 】
「 わ、まっ暗!」



「当たり前だろう!夜なんだし…ってか何だよ、くっつくなよ!お前らはあっちで撮って来いよ!」



「えっいいじゃん!女の子二人だけじゃ、危ないしさぁ…ここは協力して雑誌に応募しようよ!ね?友達でしょ?」



「 何でだよ?…あ~お前ひょっとして…」


「なっ何よ!別に怖くないけどさ…のりちゃんもいるし…」



「 ふ~ん?まぁ、いいけど邪魔すんなよ!」



体育館の中へ入った四人は夢中で写真や映像を撮りながら



建物の奥の方へゆっくりと進んで行ったのでございました



奥には体育用具室があったようで



噂の『自殺した生徒』はそこに現れるとの事でした



ところが、近づいて見ると



扉の隙間から薄暗い灯りが見えたのでございます



「何だ?…誰かいるのか?」



「そんな訳ないでしょ?」



「だってよ…灯りが…」



「ね?皆…何か聞こえて来ない?」



「 えっ…? 」


耳を済ませて見るとかすかに何か…鼻歌のような声が



聞こえて来たのでございます



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