噂話症候群 【 例えばこんな出来事 】
確かに証拠はございません



でも…『リオさん』は


誰かに突き飛ばされた感覚を覚えていたのでございます



ですが目撃者もいません


訴えても誰も信じないと思ったのでしょう


この時…『リオさん』は復讐を違ったのでございます



多分…私を突き飛ばしたのは



間違いなく『志保子さん』



あの声は『志保子さん』だった



転げ落ちる瞬間


一瞬だけ…犯人の姿が見えたけど、コートを着た女だった



『志保子さん』はママの家に泊まったって言ってたけど、私のマンションからは10分程度の場所にあるし



あの日は皆、凄く酔っていたし上手くごまかせるかもしれない



でも…証拠がない



悔しい…彼だけじゃなく…この子まで……


許さない…あの女にも


必ず同じ思いをさせてやる……



< 96 / 112 >

この作品をシェア

pagetop