あの雨の日、きみの想いに涙した。
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チュンチュンッ……。
外から聞こえる鳥の囀り(さえずり)。微かにカーテンから漏れる光に俺は目を覚ました。
……あれ、朝?
暫くボーッとしたあとに俺は昨日のことを思い出して勢いよく体を起こした…が、体中の痛みにまたベッドへと引き戻された。
「痛っ……」
そうだ、忘れてた。体は昨日よりも痛くて気分は最悪だった。
……つーか青木は?
俺、昨日あいつが料理してる途中に寝ちゃったんだっけ。たく。なにやってんだよ俺は。
ガシガシと髪を掻いたら額のガーゼがポロッと取れた。
青木はあのあとひとりで帰ったんだろうな。けっこう夜遅かったけど。
そんなことを思いながら首を横に向けると、なにかが視界に入った。部屋の片隅にあったはずのテーブルがベッドの横にピタリと置かれていて、その上にはお椀と置き手紙。
【起きたら温めて食べてね】
そう書かれた紙の横には青木が作った卵粥。最悪だった気持ちが少しだけ最悪じゃなくなった。