あの雨の日、きみの想いに涙した。



明日は久しぶりの学校。本当はまだ体は痛いし顔の腫れも引いてないんだけど4日も休んだからさすがに行かないとまずい。

そして次の日。休んでいた習慣で案の定寝過ごした。するとピンポーンと家のチャイムが鳴る。布団を被って聞こえないふりをしてもしつこく鳴り続けるチャイム。


「あーもうっ!」

寝起きの機嫌のわるさと目覚めのわるさで廊下をわざと音を立てるように歩いてガラッ!と玄関を開けた。


「マジでうるさい。なに?」

「ちょっと、もう9時過ぎてるんだけど!」

そこにはキーキー声の青木がいた。


「電話しても出ないし。今日から学校に行くんでしょ?」

どうやら青木は香月駅で俺のことを待ってたらしい。俺はまだボーッしている頭を必死に起こして制服に着替えた。


バイトとか違う行事なら朝も早く起きれるのに、学校だと思うとなぜか起きれない。頭よりも体が拒絶してるんだ。きっと。

青木は俺が支度している間もまだブツブツと文句を言っていた。べつに待っててなんてひと言も言ってねーのに。

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