あの雨の日、きみの想いに涙した。


カラオケボックスの近くまで行くと入り口でソワソワしている女子四人がいた。


「ごめんごめん、待った?」


竹田が女子たちに駆け寄って、その中でもひとりの人と親しげに話をしている。……多分、あの人が竹田の気になる子だと思う。


ここに向かう間に竹田の気になる人について知りたくもないのに色々と聞かされてしまった。

どうやら中学の同級生で南女子校の生徒だとかなんとか。ちなみに今日集まった女は全員南女子校らしい。


俺はこれからこの空間に耐えなきゃいけないんだと思うと息苦しいくらい気が重かった。

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