あの雨の日、きみの想いに涙した。



「あーダメダメ!こいつは止めといたほうがいいよー」

そこにすかさず竹田が会話に入ってきた。


「冴……加藤のスマホの電話帳にいくつメモリーが入ってるかわかる?」

「えーわかんない。どれくらい?」

「500だよ。500!しかもほとんど女子」

……は?なに適当なこと言ってんだよ。500も入ってるわけねーだろ。

女たちは「えー!」と声を上げたあと、テーブルの上にある俺のスマホに注目した。


「いや、マジだって!俺昨日見たもん」

「おい。てめえ、いつ見たんだよ」

俺が竹田に詰め寄って聞くと、なんでも連絡先を交換した時にチラッと見たらしい。


本当に竹田じゃなかったらぶっ殺してる。

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