虹 色 オ ー バー ヒ ー ト
「ギャハハハ、アオミドロ今日も暗ぇなあ!」
茶髪のホストのような髪型をした男が、コンビニの前で煙草を吸っていた。
着崩しているとはいえ、工業高校の制服を着ているというのにだ。
「おはようございます、黒田さん」
「あ、今お前の声聞いて一瞬でテンション下がった。
どうしてくれんのアオミドロ。微生物のくせによ」
「…すみません」
「まぁまぁ♪朝ごはん食べようよぉクロちゃん♪」
かのんは、さっき自分から奪ったばかりの
ビニール袋から飲み物を取り出しながらそう言った。
二人が壁によりかかりながら自分の買ったものに
文句をつけながら食べる二人を、何も言わずただ見ていた。
昔は涙ぐんでいたのにな。
今は、感情さえ死んでしまったようだった。
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