先生と私

「先生、さっきはありがとうございました!」

お礼を言わずにはいられなかった。

今の私には先生の存在はホントにありがたかった。

「…名波」


「いいのか?今のまんまで。辛くない?」


「……うん。」


先生がいるからだょ。

夕焼けが眩しい校舎に生徒の影は消えていて静かな時間が流れていて


先生はそれ以上何も聞かなくて

パチン…パチン…パチン…

資料を束ねるホッチキスの音だけが静かな教室に響いていた。

先生…


先生がいるからだよ。

先生が遠い存在で手が届かなくても、


遠くても、遠くても私にとって大切な大切な人になってしまいました。
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