先生と私

授業開始のチャイムが鳴ると、彩も良も戸惑う私を気遣う事もなく教室へ走って行った。


廊下にポツンと残された私は今にも逃げたい気持ちで一杯だった。


「名波、どうした?」


………―先生…。


「昨日はありがとなっ。」


……………………――――。


「……どうした?」


この時の私はどうかしてた。
先生の腕を掴んでトイレに連れ込んだ。

そして…………――




「私、先生が好きだから!何があっても今は佐藤先生が好きだから!!」


って泣いて気持ちをぶつけた。

良は負けず嫌いだから私が先生を好きだなんて言ったら、先生に当たるに決まってる。


私は良の所に戻るね。


先生…


先生…ホント、大好きなの。


ホントは抱きしめたいの…―。
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