先生と私
「ひぃっく…」
ごめん。
良を追い込んでこんな行動を取らせたのは私?
ごめんなさい。
誰もいなくなった教室で体操着に着替える。
良は何を思ってるの?
私の事が好きなの??
全然わかんないょ。
「名波?どうした?」
「別に!!」
私はとっさに自分の机の中に破れたシャツを隠した。
「部活戻ります!」
先生にはもぅ頼れない。
好きなのは私の一方的な感情。
押し付けたり、先生に逃げたり、迷惑をかけちゃいけない…―
教室を飛び出たものの、階段で立ち止まる。
部活には戻れない。
どうしよう………
足が震えて進めない…………
「誰にやられた?山田か?」
腕を掴んだのは佐藤先生だった。
違う…………
そう、言いたいのに言葉にならず、私は首を横に振った。