先生と私

良は次の日の朝、昨日の事を謝ってきた。


私は許したけど、もぅ付き合えないとキッパリ断った。

良はうつむいていたけど、
分かったと小さな声で呟いた。

でも、胸が苦しかったのは昨日の先生の気持ちがホントは嘘でした!なんて、言われるんじゃないかって………怖い。


「席付け出席とるぞ!」

先生はいつもと変わらない声で生徒の名前を呼ぶ。


「名波カオル!」


私を呼んだ先生もいつもと変わらない……


でも、


「さて、今日の予定は……」

あ………―

先生は私を見ていた。


私を見て話している。


私は急におかしくなった。


内緒なんて言ったの先生じゃん……

笑いたい気持ちを抑えている私に気づいた先生は顔を赤らめて下を向いた。



先生に教えてもらったこの気持ち、大事にするよ。

温かくて私、幸せだよ。
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