先生と私

愛してると言って


〜その夜〜
勇気を出してかけたケイタイの呼び出し音は3回なって愛しい先生の声に変わった。


「あっ、こんばんは!」

『ん?何緊張してんの?』


「してないょ。先生は緊張してんの?」

『してない!してるように感じる?』

先生の声だぁ……―

何度も途中まで番号を打って、消したか先生は知らないでしょ?


ホントにドキドキして胸が張り裂けそうだったんだから…―


「先生?」

『ん?』

「先生、タバコ吸ってる?」


先生の声から時々漏れる煙をはくような吐息が大人っぽくてたまらなく愛しい。

『おぅ。…あっ、嫌いか?』

「違うよ!なんか先生…かっこいいんだもん。」

『ゴボッゴボッ!』

「先生!?大丈夫??」

むせた先生がすごく心配になった。

「先生!今どこ!?」

『家だょ、大丈夫。』

無理だよ。

気になってたまらない。

違う…
ただ、ただね…

「先生…会いたいな…」

先生に会いたいんだ。
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