先生と私

先生から電話がくるんじゃないかって……

先生からメールがくるんじゃないかって……


そんな事を考えてたら朝になっていてお母さんが起こしにくる前に自分の部屋を出た。


お母さんが驚いた顔を少し見せたけど笑っておはよっと言った。

毎日迎えてきたこの時間なんだけど、産まれて初めての朝日を浴びたみたいになにもかもが新鮮で気持ちよかった。


爪も、髪も、カバンも、リップもみんな愛おしく感じて優しくなれた。


先生………

この時も先生が全てだったの。

なんにも怖くなかった。


なんにも怖くなかった。


どんな事にも勝てる気がしてた。
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