先生と私

side 花村


はぁ―………


生徒相手に何やってんだろ…

ただの八つ当たりじゃん…―

この学校に赴任した時、私は不安でいっぱいで自分でもわかるほど顔も身体も強張っていた。

｢佐藤アキラです！今日からよろしくお願いします！｣


そう元気にアキラは私より２ヶ月後に仲間になった。


歳も同じだったし、いつも笑顔のアキラは誰より話しやすかった。

｢アキラは彼女いないね｣

新任の先生達の歓迎会で酔った勢いで言った私の発言に

｢わかります？でも、大事にしますよ。いつか出来たらね。なるべく笑顔でいてもらいたい｣

と、照れくさそうに言った。


私も守られたいと思った。

好きになるのに時間なんてかからなくて、学校内をアキラを探すようになった。


で―………


あの子の存在に気がついちゃった…―


私はいてもたってもいられなくなって生徒指導室に走って戻った。