先生と私

-…―?


「お?気づいたか?」


布団に横になった私の顔を覗き込んだのは担任の佐藤アキラだった。

まだ教師になったばかりで、担任が産休に入ったから私のクラスの担任になった。


「痛い!」


「まだ寝とけ。頭を打ったんだから。」


そっか…


記憶はないけど、ここに良の姿はないから

それが、今この瞬間が答えだ。

「うっ…―」

ヤバい…泣いたら先生にバレる。
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