先生と私
生徒指導室に戻って勢いよくドアを開ける。


「名波さん」


振り向いた名波さんは私を見ると座っていたイスから立ち上がった。


「ごめんなさい。」


「??」


「生意気言ってごめんなさい。先生も佐藤先生の事好きなんですょね?」


何謝ってんの?


バカみたい。


―…バチンっ!!


名波さんを叩こうとした手を止めたのは

一年先輩教師の牧野良一だった。
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