先生と私

結局、それからは私が何を言っても先生は上の空で


寂しくなった私が生徒指導室を出て行ったのも先生は気付かなかった。


私もそんな先生の態度に授業も頭に入らず、

部活も集中できずにただ、ダラダラ1日が終わってしまった。

「名波?」


校門の前で後ろから声をかけてきたのは牧野先生だった。

「大変だなぁ。部活今終わったのか?こんな暗い道を独りで帰るのか?」


「部活が終わってからだいぶ話し込んじゃってたんで。」


それから駅までの道のりを牧野先生とたくさん話しながら歩いた。


「佐藤先生は帰りました?」


先生達の話になった 時、ふっと口から先生の名前が出てきてしまって

私は思わず口を手でふさいだ。

< 59 / 71 >

この作品をシェア

pagetop