先生と私
「車じゃないの?」
「ったりまえだ。先輩先生達の車が駐車場一杯だょ」
校門の鍵を閉めながら先生は笑いながら言った。
「先生も気を使ってんだ」
「お前はあんまり頑張りすぎんなょ」
「私?」
「最後の大会が近いからか?ぶっ倒れるまでやんなよ」
「…―うん。」
「ん?どうした?元気なくなっちゃって」
先生はまた私の頭を撫でた。
「先生…私、振られたんだ」
頭を撫でる先生の手が止まる。
「でも、なんか先生といたら忘れちゃった!もぅ大丈夫!!」
「そっか!!」
先生がまた私の頭を撫でるから何だか…
胸が痛くて、くすぐったい。