Only love





家庭教師もいらない。




もう、辞めてもらおう

そう思った瞬間



『っバカ!!』



後ろからギュッて抱き締められた



『心配したっ…急に…はぁっ…走り出しっ…て…』




走って来てくれたみたいで雅樹さんは息が切れていた



『ごっ…め…んっ…』




走って来てくれることを全く期待してなかったって言えば嘘になる




だから走って来てくれたことが嬉しくて素直に謝った



『…泣くなよ』


私を無理やり雅樹さんの方に向けて親指で涙を拭ってくれた



顔が近くて、指が顔に触れてて、涙は緊張に変わった


『ま、さき…さん…顔が近い…』


恥ずかしくて視線を外しながら肩を押す


『…あれ?恥ずかしいの…?』


ニヤッと嬉しそうに私を見つめる


『っっ…雅樹…さ…』


恥ずかしいわ!!

当たり前だろ!!


な〜んて言えたら苦労しないよね



『…な〜んてね。周りの人の視線が痛いから家帰ろっ』



『うん!!』




それから雅樹さんと手を繋いで帰った





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