べガとアルタイルの軌跡
私は会わないように、いつもバックルームへ逃げていたので、ここで元カレとは会わなかったけど……私のその行動は槙原くんにバレて、その話をしたら、『今度来たら俺に任せろ』と言われた。
そして、その後、元カレが来た時にまた逃げようとした私に、槙原くんは普段私を『竹下さん』と呼ぶのに、元カレに聞こえるようにわざと『伊織』って呼び止めたんだ。
そう……『伊織』と呼び止めただけ。
それなのに、元カレが私に気が付いて、一緒にいた彼女に何か言って、何も買わずに出て行った。
それ以降、元カレはこのスーパーに来なくなった。
それで、やっと吹っ切れたんだ。
今となっては、もう元カレの事なんて、なんとも思っていない。
今でもあの時1回だけ『伊織』と呼ばれた、槙原くんの声が時々頭に響く。
でも。
恋をするのは……。
また同じような事があるかもしれない……そう思うと、怖くて出来ない。
そして、その後、元カレが来た時にまた逃げようとした私に、槙原くんは普段私を『竹下さん』と呼ぶのに、元カレに聞こえるようにわざと『伊織』って呼び止めたんだ。
そう……『伊織』と呼び止めただけ。
それなのに、元カレが私に気が付いて、一緒にいた彼女に何か言って、何も買わずに出て行った。
それ以降、元カレはこのスーパーに来なくなった。
それで、やっと吹っ切れたんだ。
今となっては、もう元カレの事なんて、なんとも思っていない。
今でもあの時1回だけ『伊織』と呼ばれた、槙原くんの声が時々頭に響く。
でも。
恋をするのは……。
また同じような事があるかもしれない……そう思うと、怖くて出来ない。