べガとアルタイルの軌跡
「駐車場の隣、倉庫側の所でやれば、近所迷惑でもないだろう?」

確かに、ここの駐車場は何処かの会社のでっかい倉庫がある側と、一般住宅側とあって、倉庫は今の時間は誰も居ないので、迷惑にはならないと思う。



「外にあるバケツと水道、使っていいから、ちゃんと消火しろよ?」

「はーい。では、お先に失礼します」



えっ、えっ?

もう店長と槙原くんの2人は、やる方向で話がまとまっている。

あれっ?

しかも、店長は参加しない口ぶり。

って事は……。



「何、ボーっとしてんだよ。早く着替えて、外で集合な」

それだけ言うと、槙原くんはもらった花火セットを持って、事務所を出て行った。



私が戸惑っていると。

「年に1度の『プチ七夕前夜祭』……って事で、たまにはいいんじゃないか?」

店長が苦笑いをして、私を見ていた。


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