はちとハニー

「ごめん」

私も気が落ちちゃって、屋上の地面をみつめた。

コンクリートの冷たさが何だか寂しい。



しばらく沈黙が続いて、重たい空気が流れた。

いつもなら佑との沈黙は重くないのに、今日はもう立ち上がって去ってしまいたい気がした。


カチカチっとプラスチックの箸がぶつかる音だけが響く。


「柚希、ちょっといい?」

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