はちとハニー

「ん?」


私が顔をあげると、バツが悪そうに笑う佑の顔があった。

そして、こっちにおいで、と私を手招きした。

ゆっくりと佑の方に寄ると、佑が私を優しく抱きしめた。


「柚希、ごめんね」


耳元で佑が囁く。

「何が?」

「んー?
色々と、不安にさせてるのかな、って」

耳元で佑が囁くから、くすぐったい。


私も黙って佑に抱き着いた。


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