はちとハニー

不思議に思って目をゆっくりと開けると、佑がため息をついているのがみえた。

ますます意味が分からない。

同時に、目をつむっていた自分の間抜け面が思い出されて恥ずかしくなる。



「もう、本当に意味がわかんない!
もういい!
今日も笹山くんと帰ってね!」

私はそのまま屋上を後にした。



…甘い雰囲気になったら
いつも佑からキスをくれるのに、今日はくれなかった。



それどころか
一緒にいるのにため息ばかり。


つまらなかったのかな。



私は何も考えたくなくて、無我夢中で階段を駆け下りた。

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