はちとハニー

階段を下りてすぐの角にさしかかったとき、
私は誰がにぶつかった。

「わわっ」


私はぶつかった人の顔をゆっくりと見上げた。

「柚希ちゃん?」


「笹山くん」


ぶつかった人は笹山くんだった。

「柚希ちゃん、大丈夫?ゴメンね」

笹山くんは私がぶつかったのにも関わらず、謝ってくれた。

「あ、大丈夫。私、ごめんなさい、前みてなくて」

私も謝る。


「柚希ちゃん、泣いてたの?」


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