はちとハニー

「もぅやめろよっ
笹山!悪ふざけがすぎてるよ!」

佑は怒って笹山くんと私の間に入った。

「佑ー。わかりやすいヤキモチはやめときなよ、柚希ちゃん困るから。」

笹山くんが楽しそうに言うと佑はふてくされたように、ポケットに手をつっこんでそっぽを向いてしまった。

「佑、ヤキモチなの?
笹山くん良いこと教えてくれてありがとう」

私は佑の気持ちを少し垣間見れた気がしてうれしくなる。

「佑、行こっ
笹山くんまた明日ね」

私は佑の腕を引っ張って、学校を後にした。向かうは私の家。
ゆっくりと佑と話がしたいから。

「柚希、ちょっどこ行くの?」
「私の家!」
「い、家?」
「そうだよ、ダメなの?」

ピタッと足を止めて佑の方を向く。もうすぐで私の家だっていうのに。

「ダメていうか…むしろいいの?俺上がらせてもらって」

「あ、そっか。佑初めてだもんね。いいよ上がって上がって」

私は再び佑と歩きだした。
ただ違うのはさっきまで一方的に私が佑を引くような形で歩いていたのを、今度は手を繋いで二人で歩いていること。
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