はちとハニー
ムリだと言って首を横に振っていた佑の動きがピタっと止まった。
「ご褒美…?」
どうやらそこにちゃんと反応してくれたらしい。
「うん、ご褒美。ほしいの?」
「くれるならほしい」
「じゃあ歌って?」
「歌って、言われて歌えるものじゃないよね」
佑はなかなか
うん、とは言わないようで歌おうとはしない。
「まぁそうだけど…。
もういいや。佑、ご褒美はなしね」
私は、佑から少し離れた。
「ご褒美て何だったの?」
「…ちゅー…」