フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
(何のロケ?それとも、お笑い芸人が来るの?お笑い芸人なら、突撃取材とかやりそうだよね。だとしたら誰かな?売れっ子だったらいいな?…って、見れないんだ私。勇太君を取材しなくちゃいけないんだもの。あやうく忘れるとこだった!)
とたん、キャーッ!と黄色い歓声が、遠くから聞こえてきた。正門百メートル手前で待ちかまえていた女の子達に違いない。
(あっ、来た来た!うわー、やっぱり誰か知りたいなぁ。すぐそこまで来ているんだし。チャンスだ!そうよ、少しくらいいいじゃない。『私の学校に有名人が来ちゃいました!』って、おまけネタとして書けるし。よーし、行くぞ!)
しかし厚い人垣の向こうを精一杯ノビをしても、見えない。
(あーもう、悔しいな!こういう時、背が小さいって不便だな)
「勇太くーん、こっち向いて!」
(え?)
突然聞き慣れた名前が耳に飛び込んできた。
「勇太・レイシー君。カッコイイ!」
「私の方も見て、勇太君!」
(今、勇太・レイシーって言った?勇太・レイシーって言った?)
聞き間違いかと思ったが、勇太の名前が歓声に混じり四方八方から聞こえてくる。何度も何度も聞こえてくる。
それを証明するよう、正門をくぐり私の視界に現れたのは、本物の勇太だった。ただ彼は待ちかまえていた女の子達に囲まれ、スムーズに歩けない。もみくちゃにされていた。まるで成田空港に降り立ったハリウッド・スターが、待ち受けていたファンにもみくちゃにされているみたいだった。私は近付く事すらできず、遠くから見守ることしかできなかった。
(待っていた女の子達は、たぶんブログを見てやって来たんだろうな。ブログの威力ってすごい!)
私は1日にして大きな手応えを感じた。ブログをつけてよかったと思った。
さらなるハプニングが待ちかまえているとも知らずに。
とたん、キャーッ!と黄色い歓声が、遠くから聞こえてきた。正門百メートル手前で待ちかまえていた女の子達に違いない。
(あっ、来た来た!うわー、やっぱり誰か知りたいなぁ。すぐそこまで来ているんだし。チャンスだ!そうよ、少しくらいいいじゃない。『私の学校に有名人が来ちゃいました!』って、おまけネタとして書けるし。よーし、行くぞ!)
しかし厚い人垣の向こうを精一杯ノビをしても、見えない。
(あーもう、悔しいな!こういう時、背が小さいって不便だな)
「勇太くーん、こっち向いて!」
(え?)
突然聞き慣れた名前が耳に飛び込んできた。
「勇太・レイシー君。カッコイイ!」
「私の方も見て、勇太君!」
(今、勇太・レイシーって言った?勇太・レイシーって言った?)
聞き間違いかと思ったが、勇太の名前が歓声に混じり四方八方から聞こえてくる。何度も何度も聞こえてくる。
それを証明するよう、正門をくぐり私の視界に現れたのは、本物の勇太だった。ただ彼は待ちかまえていた女の子達に囲まれ、スムーズに歩けない。もみくちゃにされていた。まるで成田空港に降り立ったハリウッド・スターが、待ち受けていたファンにもみくちゃにされているみたいだった。私は近付く事すらできず、遠くから見守ることしかできなかった。
(待っていた女の子達は、たぶんブログを見てやって来たんだろうな。ブログの威力ってすごい!)
私は1日にして大きな手応えを感じた。ブログをつけてよかったと思った。
さらなるハプニングが待ちかまえているとも知らずに。