フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
冷酷な私
3時間目の授業である数学は遅れながらもどうにか受け、休み時間は、次の授業が行われる書道教室へ向かって早々と移動した。今回は勇太とは別々に移動した。お互いトイレへ行きたかったので、一緒に動けなかったのだ。
私は久々に琴美と移動した。
「美羽ちゃん、生活指導の先生にあんまり怒られなくてよかったね」
「うん。今回ばかりは『みんなのためにガンバル!』って思って、必死に訴えたのが良かったみたい」
「美羽ちゃん、カッコイイ!」
2人して大笑いした。とたん、背後に殺気を感じた。
「ウルサイ」
ボソリと冷たく呟く声も聞こえた。思わず体がゾクッとした。まるで背後から水をぶっかけられたかのようだ。
私は『もしや』と思いつつ、振り返った。琴美も振り返った。
案の定、そこにいたのは麗だった。でも私はビックリではなくショックを受けた。
―麗はとても疲れた顔をしていた。なんだか退院してきたばかりの人みたいだった。―
(顔色、すごく悪い!どっか具合が悪いのかな?アゴも尖ったように見える。…つまり、また痩せたって事?)
「何、ジロジロ見てんのよ。マジ、キモイ」
「…麗ちゃん、また痩せた?」
「琴美、あんたその眼鏡、壊れてんじゃないの?私はどこも変わってないわ。どこもね」
「そ、そう?」
「美羽、私はあんたに言いたい事があるの」
「私に?」
麗はギロリと私をニラんだ。いつにも増して迫力がある。あまりの迫力に、全身が大きくブルッと震えた。
「勇太・レイシーのブログをつけているんだって?」
「う、うん」
「おかげでこっちは大迷惑よ。さっさとやめて」
私は久々に琴美と移動した。
「美羽ちゃん、生活指導の先生にあんまり怒られなくてよかったね」
「うん。今回ばかりは『みんなのためにガンバル!』って思って、必死に訴えたのが良かったみたい」
「美羽ちゃん、カッコイイ!」
2人して大笑いした。とたん、背後に殺気を感じた。
「ウルサイ」
ボソリと冷たく呟く声も聞こえた。思わず体がゾクッとした。まるで背後から水をぶっかけられたかのようだ。
私は『もしや』と思いつつ、振り返った。琴美も振り返った。
案の定、そこにいたのは麗だった。でも私はビックリではなくショックを受けた。
―麗はとても疲れた顔をしていた。なんだか退院してきたばかりの人みたいだった。―
(顔色、すごく悪い!どっか具合が悪いのかな?アゴも尖ったように見える。…つまり、また痩せたって事?)
「何、ジロジロ見てんのよ。マジ、キモイ」
「…麗ちゃん、また痩せた?」
「琴美、あんたその眼鏡、壊れてんじゃないの?私はどこも変わってないわ。どこもね」
「そ、そう?」
「美羽、私はあんたに言いたい事があるの」
「私に?」
麗はギロリと私をニラんだ。いつにも増して迫力がある。あまりの迫力に、全身が大きくブルッと震えた。
「勇太・レイシーのブログをつけているんだって?」
「う、うん」
「おかげでこっちは大迷惑よ。さっさとやめて」