フェアマン～愛しい彼はハーフの男の子～

（今、午後８時４０分過ぎ。みんな夕食とかお風呂とか一段落ついたから、見てくれているのかな？）
考えながら見ていると、記事の一番下にある『コメント』と『書き込み数（２１）』の数字が目に止まった。
（そうだ、書き込みをチェックしなきゃ）
昨日の記事の分から見る。
　ブログは基本的に投稿した記事に対してコメントできるようになっている。けなしたりするのはダメだが、意見や発展的なコメントは大いに盛り上げる事になるので大歓迎だった。
（昨日は午後９時到着分まで見たから、その後書き込まれた分を見て、今日の分を見るかな）
予定通り昨日アップした記事についての書き込みからチェックする。見れば書き込みは５０件にも上っていて、どれも熱く勇太への思いを語っていた。
（昨日の午後９時で１５件くらいだったから、ずいぶん増えたな。けっこう遅くにアクセスしている人もいるんだ。たぶんバイトとか部活が終わった後に見てくれているんだろうな。ありがたーい！）
全部見終えると、今日の分に移った。こちらもどの書き込みも熱く、見ている私も自然とテンションが上がった。そのままテンションを維持すれば苦手な勉強に取り組める気さえした。
　そんな中、ある書き込みに目がとまった。
（ん？）
どの人も１０行の枠いっぱいに書き込みがしてあるのに、その人は、たった１行しか書いていないのだ。
（あっ！）
読んだとたん、誰が書き込みをしたのかすぐわかった。
―フェア・マン、意外と写真写り良いのね―
（この書き込みしたの、きっと麗だ！ウソ！麗、ブログ見てくれたのかな？）
信じられなかった。勇太を『最低なヤツ』とひたすらののしっていたから。
（書き込みしたのは午後８時。アップしてそれほど経っていない頃だ）