フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
(琴美ーっ!早く学校に来てーっ!って言うか、勇太君まだっ!さっきストレートコースのスタート地点側にいるって電話して来たのに。ぜんぜん来ないよーっ!)
私は思いのまま、つかまれた手首を振り払おうと、ブンブン左右に振った。
「放してーっ!放してーっ!」
そして、とうとう叫んだ。案の定、誰も気づかないが、黙ってはいられなかった。
「村瀬さん、落ち着いて。俺だよ!」
しかしレゲエ男は放さない。必死に腕をつかんでいる。
「いやぁーっ!変態!変人!マジ、キモイ!」
「もう、しょうがないなぁ」
とたん、レゲエ男は空いている手で私の口をふさいだ。彼の手はとても大きいので、鼻までふさいでしまいそうだ。そして、そのまま顔を近づけてくると私の顔をのぞき込んだ。
(なっ、なななななななななななななななな何っ?)
濃い色のサングラスが今にも私の目にくっつきそうだ。もちろん私の恐怖心はマックスを超え、すっかりパニックになった。
「フンフノヒョッ!(何すんのよっ!)」
すると、レゲエ男は私の手首から手を放し、サングラスをつかんだ。下へずらせば、よく知っている愛しい瞳が現れた。
「・・・!」
レゲエ男の正体は、勇太だった。
私は思いのまま、つかまれた手首を振り払おうと、ブンブン左右に振った。
「放してーっ!放してーっ!」
そして、とうとう叫んだ。案の定、誰も気づかないが、黙ってはいられなかった。
「村瀬さん、落ち着いて。俺だよ!」
しかしレゲエ男は放さない。必死に腕をつかんでいる。
「いやぁーっ!変態!変人!マジ、キモイ!」
「もう、しょうがないなぁ」
とたん、レゲエ男は空いている手で私の口をふさいだ。彼の手はとても大きいので、鼻までふさいでしまいそうだ。そして、そのまま顔を近づけてくると私の顔をのぞき込んだ。
(なっ、なななななななななななななななな何っ?)
濃い色のサングラスが今にも私の目にくっつきそうだ。もちろん私の恐怖心はマックスを超え、すっかりパニックになった。
「フンフノヒョッ!(何すんのよっ!)」
すると、レゲエ男は私の手首から手を放し、サングラスをつかんだ。下へずらせば、よく知っている愛しい瞳が現れた。
「・・・!」
レゲエ男の正体は、勇太だった。