フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
 女子はなんと!私と麗がペアを組み、ダブルスの部で2位に入った。もちろん麗のおかげ。やはり彼女の強さは別格だった。それを証明するよう、全国で名を轟かす多くの強豪大学から入学の猛アプローチを受けていた。私は一応声をかけてもらったが、オマケのようだった。
 気を取り直して。その他の部員も、シングルスで10位以内に3人が入った。団体でも、男子女子共に5位以内に入り、結果としては十分だろう。
 お互いの好結果を喜び抱き合う部員を見て、私は友情のすばらしさをしみじみと感じた。きっと1人だったなら、あそこまで嬉しくないだろう。笑顔で私に歩み寄ってくる麗を見れば、その思いは増した。
 大会終了後、私、勇太、麗、琴美の4人で写真を撮った。撮影してくれたのは、麗のお兄さんである圭介さん。今は琴美の彼氏になり、我が部の活躍を応援してくれている。
 4人は撮影中、始終笑顔だった。本当に良い笑顔だった。この写真は、私の宝物になった。きっと10年後も20年後も、お気に入りの写真立ての中でずっと輝くだろう。
 私達が築いてきた友情のように。

                                 END



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