フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
「始めまして、勇太・レイシーです。9月1日付で2年A組に編入しました。父の転勤により、八月末、アメリカからやって来ました。日本には母の親戚がいるので何度か来たことがありますが、住むのは始めてです。今は色々な事についてわからない事が多く、すごく緊張しています。年は、誕生日が11月なので、まだ17才です。俺の父はアメリカ人で、母は日本人です。つまり、ハーフです。姉弟は、姉が一人います。姉はこの学校の3年C組に編入しました。他の人が言うには、けっこう似ているそうです」
周囲から『へぇー』と感心の声が上がった。いや、男子は嬉々とした顔で『マジで!』と感嘆の声を上げた。さっきとはまるで別人だ。
「バドミントンは中学1年生からクラブ活動でやっていて、とても好きです。この高校には部活があると聞き、はりきって入部しました」
男女問わず『おおーっ』と歓声が上がった。
「まだ日本に友達はいません。できるだけ早くみんなと仲良くなりたいです。沢山迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします」
本日2回目、彼のつむじを見た。何回見てもかわいい!
女子部員を見れば、麗以外、全員の目がハートになっていた。私のクラスの女子と同じ反応だ。
「それと、すでに何人か知っていると思うが、勇太の世話係を村瀬に頼んだ」
とたん女子部員の『えぇーっ!』と言う不満な声が聞こえた。刺すような視線も投げてきた。
「なんで村瀬さんなんですか?」
「頼みやすかったから」
「私も頼みやすいですよぉ、部長。ですからぁ、私に頼んでくださぁい!」
「半田は違う教育をしそうだからダメだ」
また全員がドッと笑った。
「とにかくだ。村瀬は責任感が強いし、頼みやすかったし、かつフェロモンも無さそうだから勇太も落とされる可能性が低いと見た。これなら他の部員とももめなさそうと見たわけだ。他の奴には出来ない。あきらめろ」
(フェロモンなくて、すいませんね!)
周囲から『へぇー』と感心の声が上がった。いや、男子は嬉々とした顔で『マジで!』と感嘆の声を上げた。さっきとはまるで別人だ。
「バドミントンは中学1年生からクラブ活動でやっていて、とても好きです。この高校には部活があると聞き、はりきって入部しました」
男女問わず『おおーっ』と歓声が上がった。
「まだ日本に友達はいません。できるだけ早くみんなと仲良くなりたいです。沢山迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします」
本日2回目、彼のつむじを見た。何回見てもかわいい!
女子部員を見れば、麗以外、全員の目がハートになっていた。私のクラスの女子と同じ反応だ。
「それと、すでに何人か知っていると思うが、勇太の世話係を村瀬に頼んだ」
とたん女子部員の『えぇーっ!』と言う不満な声が聞こえた。刺すような視線も投げてきた。
「なんで村瀬さんなんですか?」
「頼みやすかったから」
「私も頼みやすいですよぉ、部長。ですからぁ、私に頼んでくださぁい!」
「半田は違う教育をしそうだからダメだ」
また全員がドッと笑った。
「とにかくだ。村瀬は責任感が強いし、頼みやすかったし、かつフェロモンも無さそうだから勇太も落とされる可能性が低いと見た。これなら他の部員とももめなさそうと見たわけだ。他の奴には出来ない。あきらめろ」
(フェロモンなくて、すいませんね!)