フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
「どっちか選ばなきゃ、ダメなのかな?」
『えっ?』
「私、どっちも取りたいんだ。欲張りなのはわかっているけど」
『うーん、難しいかも』
「でも、私ガンバル。必ず両方手に入れてみせる!」
『そっか…わかった。できるだけ応援するから、がんばってね!』
「うん、ありがとう!」
電話を切ると、携帯電話を閉じ、両手で持った。そのまま胸に当てれば、今一度、思いを確認した。
 予想以上に険しい道が待っているとも知らずに。
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