フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
「そ、そうかなぁ…」
「そうだよ、こういう時は無理しないで大事を取った方がいいよ。絶対、悪化するから」
「うーん」
(どうしよう、エライ事になってきた。誰か助けてー!)
とたん、私の携帯電話の着信メロディーが鳴り響いた。電話がかかってきたら鳴るよう設定したものだ。
(ラッキー、天の助けだ!)
バックのサイドポケットから携帯電話を取り出し、本体の真ん中にあるサブディスプレイを見た。そこにはよく知った名前が表示されていた。
(琴美!さすがわが親友。ピンチの時に電話をかけてくるなんて、気が利くねー!)
急いで出ると、私の思いとは裏腹に琴美の声はせっぱ詰まっていた。
『助けて美羽ちゃん!』
「えっ?ど、どうしたの?」
『一人じゃどうしようもできないの!どうしていいか、わからないの!』
「わ、わかった。今すぐ行くよ。どこにいるの?」
『家だよ』
「オッケー、これからすぐ向かうから、待っててね!」
『うん!』
通話を切ると、大急ぎで駐輪場へ向かった。もちろん、とても病人とは思えない走りだ。
「美羽、ちょっと大丈夫なの?」
「うん、大丈夫!」
駐輪場へ行けば、肩にかけていたカバンを自転車のカゴへ放り込み、勢いよくバックさせ出した。右回りで回せば、正門へ向けて走ろうとした。
すると目の前に勇太が立ちはだかった。勇太は目が合うと『貸して』と言って、自転車のハンドルを握った。
「後ろに乗って」
「そ、そんな。いいよ、自分で漕ぐから」
「そうだよ、こういう時は無理しないで大事を取った方がいいよ。絶対、悪化するから」
「うーん」
(どうしよう、エライ事になってきた。誰か助けてー!)
とたん、私の携帯電話の着信メロディーが鳴り響いた。電話がかかってきたら鳴るよう設定したものだ。
(ラッキー、天の助けだ!)
バックのサイドポケットから携帯電話を取り出し、本体の真ん中にあるサブディスプレイを見た。そこにはよく知った名前が表示されていた。
(琴美!さすがわが親友。ピンチの時に電話をかけてくるなんて、気が利くねー!)
急いで出ると、私の思いとは裏腹に琴美の声はせっぱ詰まっていた。
『助けて美羽ちゃん!』
「えっ?ど、どうしたの?」
『一人じゃどうしようもできないの!どうしていいか、わからないの!』
「わ、わかった。今すぐ行くよ。どこにいるの?」
『家だよ』
「オッケー、これからすぐ向かうから、待っててね!」
『うん!』
通話を切ると、大急ぎで駐輪場へ向かった。もちろん、とても病人とは思えない走りだ。
「美羽、ちょっと大丈夫なの?」
「うん、大丈夫!」
駐輪場へ行けば、肩にかけていたカバンを自転車のカゴへ放り込み、勢いよくバックさせ出した。右回りで回せば、正門へ向けて走ろうとした。
すると目の前に勇太が立ちはだかった。勇太は目が合うと『貸して』と言って、自転車のハンドルを握った。
「後ろに乗って」
「そ、そんな。いいよ、自分で漕ぐから」