フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
しかし琴美は、主人公のライバル役を務める佐田史郎さんのディープなファンなので、どんな内容でもかまわず、かかさず見ていた。
私は琴美を見るたび思う。『ファンとはなんてありがたい存在なのだろう』と。もし自分が芸能人になったら、ぜったいファンを大事にしよう、と強く思った。
「ただね、琴美。私で直せるかどうかは、わからないよ。機械には詳しくないから」
「ううん、直してくれなくていいの」
「えっ?」
「『けがれた白衣』を録画してくれるだけでいいの」
「そうなの?」
「ごめんね!さっきは気が動転しちゃって、電話で言えば済むことなのに『助けて!』って言っちゃった。来て!って言っちゃった」
「なんだ、そうなんだ。いや、でも良かった。大したことなくて安心したよ。録画なら私でもできるし」
「ありがとう!そう言ってくれると嬉しい」
「いつも琴美には助けてもらっているからね。お互い様だよ」
「じゃ、よろしくね。私、これからおばあちゃん家に行くから。あっ、DVDのディスクは渡すから、今取ってくるね」
「うん」
心の荷が下りた私は、笑顔で家の中に入っていく琴美を見送ろうとした。すると琴美が驚いた顔で『あっ!』と言い後ろを指さした。
「どうし…」
振り返ると、そこには勇太がいた。
「勇太君!どうしてそこにるの?」
「ごめん、驚かせて。村瀬さん、部活の帰り際に熱があるのがわかってさ。心配で送ってきたんだ。それでここまで送ってきたから、自宅まで送って行こうと思って」
「そうだったの?美羽ちゃん。もー、早く言ってよ!」
「いや、ぜんぜん大丈夫なんだよ。本当、心配しないで!」
「でも、ガマンするのはよくないよ。カゼは万病の元って言うし」
「本当、ウソついていないよ。マジで大丈夫。チョー元気だの!」
私は琴美を見るたび思う。『ファンとはなんてありがたい存在なのだろう』と。もし自分が芸能人になったら、ぜったいファンを大事にしよう、と強く思った。
「ただね、琴美。私で直せるかどうかは、わからないよ。機械には詳しくないから」
「ううん、直してくれなくていいの」
「えっ?」
「『けがれた白衣』を録画してくれるだけでいいの」
「そうなの?」
「ごめんね!さっきは気が動転しちゃって、電話で言えば済むことなのに『助けて!』って言っちゃった。来て!って言っちゃった」
「なんだ、そうなんだ。いや、でも良かった。大したことなくて安心したよ。録画なら私でもできるし」
「ありがとう!そう言ってくれると嬉しい」
「いつも琴美には助けてもらっているからね。お互い様だよ」
「じゃ、よろしくね。私、これからおばあちゃん家に行くから。あっ、DVDのディスクは渡すから、今取ってくるね」
「うん」
心の荷が下りた私は、笑顔で家の中に入っていく琴美を見送ろうとした。すると琴美が驚いた顔で『あっ!』と言い後ろを指さした。
「どうし…」
振り返ると、そこには勇太がいた。
「勇太君!どうしてそこにるの?」
「ごめん、驚かせて。村瀬さん、部活の帰り際に熱があるのがわかってさ。心配で送ってきたんだ。それでここまで送ってきたから、自宅まで送って行こうと思って」
「そうだったの?美羽ちゃん。もー、早く言ってよ!」
「いや、ぜんぜん大丈夫なんだよ。本当、心配しないで!」
「でも、ガマンするのはよくないよ。カゼは万病の元って言うし」
「本当、ウソついていないよ。マジで大丈夫。チョー元気だの!」