フェアマン~愛しい彼はハーフの男の子~
「あっ、それ私と同じ。やっぱりさあ、試合で勝つためには、空いているところにシャトルを落とすのが一番効率が良いもんね」
「そうそう。ずーっとスマッシュ打ち続けるのってキツイし。だったら意外とネット際に落ちるシャトルって取りづらいから、そこへ落としたいんだ」
「そうそう、エンドラインに近い場所にいる時とかね。『そこに落とすの!』って叫びそうになる」
「わかるなぁー。シャトルに向かって『待ってくれ!』って、絶対心の中で叫んでいる」
私と勇太は大笑いした。同じ部にいるだけあって、バドミントンの話しはとても盛り上がった。
そして私は、とても幸せだった。
(なんかこうして話していると、付き合っているみたい。…もしかして私達、今、カップルに見える?)
つい頭に乗ってしまった。
「ちょっとアンタ、いつまでそうしている気?」
突然ガラッとドアの開く音がしたかと思うと、空気を裂くような鋭い声が聞こえた。ビックリして後ろを振り返ると、入り口に隣のクラスで一番美女と名高い益原レイナが目をつり上げ立っていた。
(うわっ、レイナだ!あの子、麗の次くらいに性格キツくて有名なんだよね。よりにもよって、あの子まで勇太君の追っかけになっていたなんて。ヤッバイなぁー)
おまけに、レイナの後ろにはさらに増員した勇太のファンが厚い垣根を作り、私をキリリとニラんでいた。
(かなり嫉妬している目だ。チョー嫉妬している目だ!)
ドキドキしていると、あおるようレイナが教室の中へ入ってきた。胸の前で腕を組めば、見下すよう上から見た。
「ちょっとアンタ、何様のつもり?」
「何様?」
「たいして可愛くもないくせに。勇太君の世話係になったくらいで、良い気になってんじゃないわよ!」
「そうそう。ずーっとスマッシュ打ち続けるのってキツイし。だったら意外とネット際に落ちるシャトルって取りづらいから、そこへ落としたいんだ」
「そうそう、エンドラインに近い場所にいる時とかね。『そこに落とすの!』って叫びそうになる」
「わかるなぁー。シャトルに向かって『待ってくれ!』って、絶対心の中で叫んでいる」
私と勇太は大笑いした。同じ部にいるだけあって、バドミントンの話しはとても盛り上がった。
そして私は、とても幸せだった。
(なんかこうして話していると、付き合っているみたい。…もしかして私達、今、カップルに見える?)
つい頭に乗ってしまった。
「ちょっとアンタ、いつまでそうしている気?」
突然ガラッとドアの開く音がしたかと思うと、空気を裂くような鋭い声が聞こえた。ビックリして後ろを振り返ると、入り口に隣のクラスで一番美女と名高い益原レイナが目をつり上げ立っていた。
(うわっ、レイナだ!あの子、麗の次くらいに性格キツくて有名なんだよね。よりにもよって、あの子まで勇太君の追っかけになっていたなんて。ヤッバイなぁー)
おまけに、レイナの後ろにはさらに増員した勇太のファンが厚い垣根を作り、私をキリリとニラんでいた。
(かなり嫉妬している目だ。チョー嫉妬している目だ!)
ドキドキしていると、あおるようレイナが教室の中へ入ってきた。胸の前で腕を組めば、見下すよう上から見た。
「ちょっとアンタ、何様のつもり?」
「何様?」
「たいして可愛くもないくせに。勇太君の世話係になったくらいで、良い気になってんじゃないわよ!」