眠り姫、目醒るとき
起きたばかりの愛理は背伸びをして体をのばす。


『う~、痛い(><)』
『愛理、髪の毛絡まってる。』



『うえ?どこどっ!痛い、後ろ!?』

急に髪の毛がひっぱられ、頭皮の痛みに目を細める。

ロングワンピースの後ろボタンに絡まった髪の毛。

手を回しても絡まったボタンにまでは届かない。


『うぅ、大和ちゃん、なんとかしてぇ・・・(;_;)』
痛みで目尻からじわりと涙が滲む。


『わかった。後ろ向いて』

『うん。』



ベッドに腰掛けた大和。

三角座りで後ろ向きの愛理


白いレースのついたひらひらワンピース

絡まる彼女の髪の毛は自分より幾分か細くて色素の薄い金色に見える焦げ茶いろ。

おしりの下までゆったりと伸びる長い髪の毛をかき分けて、


見えるは



そこから伸びる腕や背筋は日焼けを知らないくらい、真っ白な肌。


いつみても全てが完成され尽くして出来上がったビスクドールのような彼女。



『きれい。』


『でしょ?・・・なのにちょこちょこ絡むのが悔しいでしょ?このワンピース!』



『・・・は?』
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