眠り姫、目醒るとき
けれど、ひとりぼっちには変わりない

本当は誰かと一緒にいたい、淋しい思いなんてしたくない。



いつも彼女は病気の所為で“負い目”を感じている。
普通の人と自分は全然違う。



いつも彼女は病気の所為で“孤独”を感じている。


眠るときも夜中も
ひとり。




眠る事は彼女にとって苦痛でしかない。


生涯、眠りのせいで大切な人と過ごせる時間は人より少なくなる要因。



そして

暗闇と静寂


それは眠っているときの自分


そして・・・
そのまま目を覚ますことなく“死”を迎えてしまうのではないかと思えてならなかった。



それが怖くて怖くて、眠っているときに大切な人がいなくなってしまうのではないかと払拭できなくて

彼女はいつも眠る間際に涙を流す。




小さな頃から喚き散らして暴れ泣く事ができなかった彼女はいつも涙を流しながら
『みんないなくならないよね?』
『死なないよね?』

ポツリポツリと尋ねることが多かった。
< 9 / 27 >

この作品をシェア

pagetop