幸せ。

涙する

「……つらかったんやな。」

彼は、私のとなりで、静かに涙していた。
その涙は、妙に優しく、きれいで。

思わずみとれるほどに…。

彼の手が、そっと私の髪に触れる。

このかんじ、、史哉だ。

「やだっ。」

思わず、口走っていた。

裕は、手を引っ込めて、
「ごっごめん。」

裕は悪くない。

むしろ、もっと触れてほしい。

もっとあなたを感じたい。
< 21 / 27 >

この作品をシェア

pagetop