冷徹な傷



「おい、秋波!!お前…美香になにしてんだよ!!」


「コイツがサボって瞬鈴院に仕事全部教えてなかったんだよ」


「しょうがないだろ!?
美香は俺らとネット張ってたんだから」


「ッハ!!ずっと無駄話しといて何言ってんだよ」


「やめてっ!!!
先輩、今は大事な時期なんだよぉ?
ここで喧嘩したゃダメなんだからっ」


と言って嘘泣きし出した葉多。

正直面白い。嘘泣きがこんなに下手な人いるのね…



「美香が泣くことない、悪いのは秋波だから」


「違っ…先輩はっ…悪くないっのぉ…
美香がぁっ…」



「秋波、次は何をすればいいのかしら」

ごめんなさいね、演技が下手すぎて観客に失礼だわ。
だから遮らせてもらう


「ああ、タオルやユニフォームの洗濯を頼めるか?悪いな、一人でやらせちまって…」


「構わないわ
ただ、後で話があるわ」



そう言うと秋波は頷きアップをしに行った。

それを見て沖も続いていった。







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