冷徹な傷



「葉多さん、次はなにをするのかしら」



多分洗濯あたりだろうけど



「…次は洗濯してくんない?あ、美香ぁ、爪割れちゃうからぁ一人でやってね」


「え?嫌。」


「っ!!なんでよ!!
今日入ったばかりで生意気なのよ!!」


「生意気?上等よ
よく言われるわ」


「…調子乗んのもいい加減にして!!」


「あんたがね。逆に問うわ。
なんで私がやらなくちゃいけないの?私はドリンク作ったの。

それに洗濯くらいで爪が割れるわけないじゃない」


「私はネイルをしているの。
あと、その質問の答えは私がお姫様だからよ」


「…」


「そうよ、みんなは私を守る騎士…」




愛が…
彼女が愛してた人たちに向かってそんなこと言うんだ

私は構わない


ただ、



愛がここにいなくて、











良かった








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