冷徹な傷
今、私と皆川は保健室にいる
皆川の傷は治るのに時間がかかりそうだ
痣、切り傷、擦り傷…
見ていて痛々しい。
でも、愛のが酷かった
腕なんて痣が変色して緑、黄色、青…
人間の肌ってこんな色ができるんだ、と思った。
治療をしていると、
「俺…
みんなの目を覚まさせたい!!」
「あらそう」
「瞬鈴院さん、君に協力する」
「…いいの?
私はこのバレー部をめちゃくちゃにするわ
私だってそんなこと望んでない
愛の大切な人たちを傷つけたくない
でも、私にとっては愛を傷つけた憎い人たち」
「…俺は、みんなの目を覚まさせたいだけ
めちゃくちゃになってもしかたない
俺たちはそれだけのことをしたんだから」
愛…
一人真実に気づいた
これからもっと増えるといいね
私は許さないけど
愛…
愛が目を覚ますまでにすべて終わらせなくちゃ
愛にめちゃくちゃになったバレー部なんて見せられないから