だいすきでした
新学期
桜の雪が降るころ
学校に着くと、昇降口前は騒がしく
とても賑やかだった。
[M中3学年]
あたしは下駄箱の前に張られている紙を
一生懸命見て
自分の名前を探していた。
―大野ユウキ―
「あった!!!」
幼なじみで朝練がない日は
いつも一緒に登校するキョウカは違うクラスだった。
「お前とおんなじだとうるさくて大変だから
違くてよかったー」
「遊びいくからいーもん」
とか冗談いいながら
あたしは3年5組に入った。