君に恋して…
ゆうまと別れてから1ヶ月。
相変わらず学校に来ない。
鑑別所に行ったなんて
噂も聞いた。
けどきっと違う。
またいつか来るよ。
あたしはそう信じてた。
ゆうまと別れたことを
ありさに話して以来
カラオケに行かなくなった。
そしてあたしは
笑わなくなった。
今日も一人で家に帰る。
すると前からゆうまが
歩いてきた。
あれはゆうまだ。
間違えるはずがない。
大好きだった人。
そして
今でも大好きな人。
しばらく見てないけど
あれは確かにゆうまだ。
ゆうまとすれ違った。
指輪……。
指輪は確かにしてたよ…。
ArisaYumaと
彫ってある指輪を…。
『ね、ねぇ!』
ゆうまに話しかけた。
『ん?』
久しぶりの
ゆうまの声。
あたしはゆうまの
ん?が大好きだった。
目を開いて
首を傾けて。
その不意の仕草が
大好きだった。
『どうして学校来ないの?』
『つまんね~』
『あたしだって……』
『なに?』
『あたしだって
ゆうまが居なきゃつまんない!!
あ……』
言っちゃった…
すれとゆうまは
あたしを黙って抱きしめた。
そして
唇に軽くキスをした。
そしてゆうまは
『じゃあな』
と帰ってった。
ゆうまに触れられたとき
心臓がバクバクした。
嬉しかった。
のに
悲しかった。
聞きたいことは
山ほどあった。